「春よ恋(高加水用)」強力粉を使ってみた感想

富澤商店さんから新しく発売された春よ恋(高加水用)の強力粉。

この粉、何がすごいかって言うとα化した小麦粉が配合されているっていうこと。

「?」がついた人に向けてわかりやすく説明すると、もちもちでしっとりした柔らかいデンプンがそのまま乾燥して入っているっていうことです。

つまり、この粉だけでもっちりしっとりしたパンが簡単に作れちゃいます。

ちょっとパンに詳しい方なら、湯種食パンと同じようなものが簡単に作れるということです。

早速使ってみる

粉の感じとしては結構サラサラな印象です。

また、富澤商店さんのホームページによると通常よりも6~10%ほど多く水を使うということらしいですね。

きっとα化した小麦とそうでない小麦粉の吸水率が違うからだと思います。

ドキドキしながらいつもよりちょっと多めの水を入れてみます。

なんと、こんなに素直にまとまってくれます。

こね初めの感覚も悪くない。まとまりやすいかな!

と思っていた矢先、普段だと感じられる弾力があまり出てこない。

こねてもこねても、あまり弾力が生まれてこない。

ここが普通の小麦粉と違うところだなと感じます。

グルテンを作るのもほどほどに、おそらくこれ以上こねても状態が変わらないと判断しました。

バターを加えてなんとなく馴染んだところで早々にまとめて発酵をさせました。

おそらく、この粉は頑張ってこねてグルテンを作るよりも、バゲットやリュスティックようにあまりこねずに休ませてグルテンを作るのが良い粉だと判断しました。

なるほど、高加水用とは単純に「水を増やしてこねなさい」というよりも「水分をたくさん含んだ柔らかい生地のように扱いなさい」と理解しなくちゃいけなかったんだな!

一次発酵後の状態

こねが少なかったので、発酵後のボリューム不足が心配でしたが難なくいい感じに発酵しています。

かわいいね。

その後もほどほどに手にはくっつくものの、打ち粉を使って作業をすればそんなに苦戦はなかったです。

成形も普通の生地を扱うようにできました。

最終発酵後の状態

発酵の仕方はやっぱり悪くないですね!

今回はしっとりしたパンにするために蓋をして角食パンにしていきます。

ではオーブンのいってらっしゃい〜

パンの完成、その味は?

蓋を開けてみるとちょっと焼き縮みをしているようでした。

天井部分は焼き色がついているので、おそらく膨らんではくれたものの自分を支える骨格が少なかったのか、ちょっと小ちゃくなっちゃったみたいですね。

それと、焼き色はちょっと薄めですね。

こういう点を含めてもまさに湯種食パンと同じように焼き上がります。

粗熱が取れてから早速一口パクリ。

モッチモチ感がすごい!

水分量が半端ないって!

水分補給ができるほどみずみずしいです。

仕上がりは本当に美味しいパンができました。

今回の教訓

・こねてもあまり繋がらない生地なので、ホームベーカリーだったり機械捏ねではめちゃめちゃ使える粉だということが分かった!

・手ごねで作る場合はこねてグルテンを繋げるよりも休ませてグルテンを繋げる方が向いているので、次回はオーバーナイト法などを使って作ってみよう。

・焼き色がつきにくいので、オーブンの温度は若干高くして焼くのがいいかな!

まとめ

今回初めて使った粉でしたが、やっぱり他の小麦粉とは別物と考えてパンを作った方が良さそうです。

でも、仕上がりの食感と味には大変満足しているので使い方次第ではいろんな可能性を秘めている粉だと思った!

水分量の調整や発酵のさせ方とか色々検証してみるところはありそうですがとってもおもしろい小麦粉に出会いました。

富澤商店さんに感謝ですね。

完全感覚ベイカー

動画でも確認できます

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