YouTubeのコメントで何度か寄せて頂いたリクエストにお答えして、今回はマジカルチョコリングを作ってみました。
このパンはハートブレッドアンティークというパン屋さんの人気商品です。
フランスパンの生地をデニッシュに仕立てて、たっぷりのチョコレートと合わせたパンです。
中にはチョコレートだけでなく、くるみが入っていて食感のアクセントになっています。
材料(18cmエンゼル型1個分)
生地用
- 強力粉 (50%)100g
- 薄力粉 (50%)100g
- 塩 (2%) 4g
- 砂糖 (6%) 12g
- 牛乳 (60%) 120g
- イースト (2%) 4g
成形用
- 折り込み用無塩バター (50%)100g
- ミルクチョコレート(40%) 80g
- くるみ(ロースト済み) (20%) 40g
今回のポイント
- 折り込みバターの生地の作り方
- チョコレートを巻き込む時の成形方法
- エンゼル型でつくる時の発酵の見極め
工程
ミキシング
生地用の材料をひとまとまりになるまで混ぜて、ボールの中で軽くこねていきます。
折り込みバターの生地は、折り込みをする時に圧力がかかるのでそれがこねるのと同じ効果があります。
そのため、この段階では一生懸命にこねなくて大丈夫です。
むしろこねすぎてしまうと、生地に弾力が出すぎてしまうので、バターを折り込んだ時に伸びにくくなってしまうのです。
だから、簡単に粉っぽさがなくなったらミキシング完了です。

一次発酵(35度:40分)
一次発酵の見極めは生地の大きさが1.5~2倍の大きさになっていたらOKです。

パイ生地とデニッシュの違いは発酵した旨みがあるかないかなので、生地はきちんと発酵させましょう。
これが少ないとパイとあまり変わらなくなってしまいます。
一次発酵の終わった生地は24×20cmの長方形に形を整えてから、冷蔵庫で20分ほど休ませて生地の温度を下げます。(ベンチタイム)

折り込み
このベンチタイム中にバターを12×12cmの長方形に形を整えておきましょう。

ベンチタイムが終わって冷たくなった生地にシートバターを包み込んでいきます。
中央にバターを置いて両サイドの生地でバターを包み込みます。(封筒包み)

生地を伸ばしていく際は、生地を上からプレスしてバターを破らないように注意しながら柔らかくしていきます。

生地が柔らかくなってきたら、麺棒を当てて伸ばしていきます。
ある程度長さが出てきたら、3つ折りにしていきます。

そして更に伸ばしていきます。
(生地が伸びにくくなったら、無理ぜずにその都度、冷蔵庫に入れて生地を休ませましょう。生地は休ませると柔らかくなってより伸びやすくなります。)
この三つ折りを2回繰り返します。
成形
3つ折りが2回できた生地は45×25cmの大きさに伸ばして、余分な生地は切り落としていきます。

手前側を2cmくらい空けて、チョコレートとくるみを敷いていきます。

生地を手前から具材を包み込むようにしてくるくると巻いていきます。
巻き終わりの部分は手で潰して滑らかにすると、巻き終わりが綺麗になります。

巻き終わりを内側になるように輪っか状にしたら、型の中に生地を入れ込んでいきます。

二次発酵(室温:40~90分)
発酵の温度が高いと、折り込んだバターが溶け出してしまうので28度以下で発酵をさせます。
今回の配合では、イーストの量を多めにしてあるので室温でもきちんと膨らむと思います。
発酵の見極めは型の高さの8割くらいまで生地が膨らんでいたらOKです。

特にデニッシュ生地の場合は焼いた時にボリュームが出やすいので、見た目が小さいと感じてもきちんと大きくなります。
焼成(200度 18~22分)
サクサク感を出すためには生地中の水分をきちんと蒸発させる必要があります。
焼きが少ないとバターの油脂と水分でべちゃっとした食感になってしまうので、生地の表面がしっかりと濃く焼き色がつくまで焼き切ってください。
