軽くてもちもちしたパンを手軽に作りたいと思いこのレシピを考えてみました。
味わい自体がとてもシンプルなので、食事の付け合わせにも、朝食にもぴったりのパンになっています。
生地も扱いやすくてこねる作業も少なくてOKなので、初心者の方でもとっても作りやすいと思います。
作り方
レシピ(ベーカーズ%)<12×20cm 1個分>
- 強力粉 (80%) <145g>
- 粉末マッシュポテト (20%) <35g>
- インスタントドライイースト (1%) <2g>
- 砂糖 (6%) <10g>
- 塩 (2%) <3g>
- 水 (90%) <162g>
- オリーブオイル (10%) <18g>
- ブラックオリーブ(お好みで)
今回の配合のポイント
粉末のマッシュポテトを入れることで、小麦粉だけでは出せない柔らかさとみずみずしさがある食感に仕上がります。
生地のつながりは弱いのでこねる時は力任せにしないところがポイントになります。
生地の気持ちを考えながら作れる美味しく出来上がります。
生地をこねる
素材をボールの中に入れてひとまとまりになるまで混ぜてから、台の上でこねていきます。
フォカッチャには通常オリーブオイルが使われます。
オイルの粒子がグルテンのつながりを阻害するので、液体油脂が入る生地は軽くってさっくりした食感に仕上がります。
また、仕上がりのパンの水分の蒸発を押さえてくれるので、油脂の入ったパンは乾燥しにくくなります。
こね始めのうちは生地の表面がボソボソしていますが、こね続けていくうちに弾力が出てきて滑らかな状態に変化します。
弾力が出てきてからは生地を手で包み込んで転がしながらこねていきましょう。
つながりの弱い生地なので、伸ばしてこね続けると繋がったグルテンを引きちぎることになってしまうので、なるべく負担をかけないこね方に移行します。
生地の表面のボソボソ感が消えてしっとり滑らかになったら生地は完成です。
今回はグルテン膜チェックはしなくてOKです。
膜が張るほどのつながりができないのと、つながりの弱さゆえの歯切れの良さを大切にしたいパンなので、こねる作業はほどほどでOKです。
一次発酵 (35度 45分)
生地は大きさが2倍くらいの大きさになるまで温かいところに置いておきます。(発酵)
時間と温度は目安なので、大きさで見極められるといいですね。
しっかり膨らんだ生地は潰して余分なガスを抜いたら、丸く整えて10分ほど休ませておきます。(ベンチタイム)
休ませることで生地の引き締まりが緩んで形が整えやすくなるのです。
成形
とじ目を上にした状態で麺棒を十字に当てます。
真ん中から上下左右に麺棒を転がしていきます。
この時、生地の端2cmくらい手前で止めて端の生地が分厚く余るようにします。
余った生地は丸まった角に向かって麺棒で転がすと四角い形になります。
使う方や天板の大きさまで広げられたら、発酵させていきます。
最終発酵(35度 30分)
生地の厚みが2倍くらいになるまで温かいところで発酵させていきます。
発酵が終わる15分ほど前にオーブンの予熱も準備しておきましょう。(220度 15分)型で焼く場合は天板ごと入れて予熱します。
また、お好みでオリーブの実やローズマリー、ドライトマト、上にふりかける岩塩の用意もしておくと作業がスムーズにいきます。
発酵が終わった生地の表面にオリーブオイルを満遍なく塗り広げます。
オイルが表面にかかることで、その部分に温度が上がりやすくなり、表面が揚げ物のようにバリッとした食感に仕上がります。
指を使って何箇所かに穴を開けてお好みでオリーブなどの具材を詰めていきましょう。
最後に岩塩を振りかけてから焼いていきます。
焼成(220度 13~15分)
予熱の入ったオーブンで焼きあげれば完成です。
シンプルな味わいなので、そのままで食べても美味しいですし、スープやパスタの付け合せにしても食卓に彩がましていいですね!
編集後記
今回のパンは前回のカレーパンで使った粉末のマッシュポテトの賞味期限が近かったからというかなり勝手な事情で作ったという裏話があります。
でも、ただ単にマッシュポテトを消費したかったわけではなく、ジャガイモを入れたパンがとっても美味しいという予備知識があってそれを伝えたいという気持ちからです。
パンというと小麦粉で作るもののイメージが特に日本人の間で多いと思いますが、世界にはライ麦とかトウモロコシとかいろんな穀物を入れて作るパンの方が主流の国もあります。
私たちはいろんな概念に知らない間に縛られていきています。知らないもの、初めて目にするものに抵抗を覚えるのは自然なことですが、好奇心を持って学ぶ姿勢もとっても大切だと思っています。
パン作りの楽しさ、情報を配信する身として新しいものを学ぶ好奇心をいつまでも持ち続けていたいなと思います。