憧れの食パンがお家で焼けるようになったり、綺麗に整列したちぎりパンが作れたり、パン作りは型があると作れるレパートリーがとても広がります。
でも、パンの型にはいろんな種類や素材があって、どんな型を買えばいいか迷うことはないですか?
こちらの記事では初めて型を買う時に失敗しない情報を共有したいと思います。
サイズと種類
パン作りをする上で持っておきたいおすすめの型を紹介します。
食パン型
日本の家庭のパンといえば食パンですよね!
これがあれば毎日のパンが焼けるようになったり、レーズン食パンを作ったり、それだけで無限にレパートリーが広がります。
食パン型には大きく「1斤」「1.5斤」「2斤」のサイズがありますが、初心者であれば1斤型を買うことをおすすめします。
前提として、パンは大きくなればなるほど作るのが難しくなります。
生地の量が多ければこねる力も必要ですし、成形の時の生地の厚み誤差も小さい生地よりも大きくなります。
小さい型で綺麗に作れるようになってから大きな型に挑戦した方が失敗する確率は減らせます。
セルクル型
イングリッシュマフィンを作る時に使う型です。それだけでなく、バーガーバンズを作る時にも役に立ちます!
またシナモンロールを作る時に使うと形が綺麗に仕上がるのでまるで売り物クオリティーに焼き上げることができます。
また、パンだけでなくムースを作る時の型にしたり、タルトを焼く時の土台にしたりもできます。
いろんなサイズがあるのですが、おすすめは直径9cm。これくらいの大きさがちょうどいい大きさだと私は感じます。
何かと色々使えるのでセルクルはおすすめですね!
パンの型の素材と手入れの方法
1、アルタイト(アルスター)
鉄にアルミメッキをした素材です。
熱伝導に優れた鉄がベースなので型全体に均一に熱が伝わります。パンの焼き色も綺麗について型離れもいいのが特徴です。
その上に錆びにくいアルミメッキをすることで丈夫で長く使えるのが特徴。
使い始めこそ、空焼きが必要だったり手間がかかるところもありますが、使っていくうちに扱いやすくなるもの魅力の一つ!
新品を初めて使う時には『空焼き』が必要になります。
空焼きの方法
1、柔らかいスポンジで中性洗剤を使って水洗いする。
工場から出荷させる時に金属粉がついていたり、油がついていることがあるので、それを洗い流します。
固いスポンジなどでアルミメッキを傷つけてしまうと内側の鉄が錆びるので優しく洗うのがポイントです。
2、予熱なしのオーブンで180℃・30分空焼きをする。
型についている水分を飛ばしきる為と焼くことで表面に酸化被膜ができるので型の劣化を防いでくれる効果があります。さらにこの後に塗る油のなじみをよくする効果もあります。
焼いた後は触れるくらいになるまで冷ましておきましょう。
3、内側にサラダ油(またはショートニング)を塗って、200℃に予熱の入ったオーブンで15分焼く。
型の表面に油をなじませて焼いた時に生地がくっつかないようにします。
焼き終わった型は余分な油を乾拭きしておきます。
型を使う時
使うたびに型にバターなどを塗って生地がくっつかないようにしましょう。
空焼きをしても、くっつくことがあるので使うたびに油を塗ることが大切です。
使った後
使い終わった型は洗わなくてもOKとされています。
油が馴染んだ型を洗うことはその油を落とす事とイコールだからです。
でも、私はこれはパン屋さんとかの毎日型を使う人の話だと思っています。
趣味で作る人は毎日型を使う訳ではないと思うので、私はその都度綺麗に洗っています。
油脂は時間が経つと酸化して嫌な臭いが出るからです。
私の経験上、使うたびに油を塗るのを忘れなければパンがくっつくことはなかったです。
2、アルブリット(フッ素加工)
鉄やアルミにフッ素のコーティングをした素材。
生地などがこびりつかずにスルッと剥がれるのが特徴で空焼きなどの手入れが入れないので、初心者でも扱いやすいです。
ただ、使っていくうちにフッ素加工が剥がれていったり劣化していきます。
使用頻度が多くなくて趣味で週末にパン作りをする人であれば一番扱いやすい素材だと思います。
また、フッ素加工は高温に弱く250℃以上の焼成や空焼きなどをしてしまうと寿命を縮めてしまうので注意が必要です。
あと、やりがちなのはオーブンから出したての熱々の型に水をジュ〜〜っとかけること。音はとっても気持ちいいかもしれませんが急な温度変化はフッ素の寿命を縮めることになります。(ちなみにフッ素加工のフライパンも同じことが言えるので注意しましょう。)
しばらく放置して、粗熱が取れた後に洗うようにしましょう。
3、シリコンゴム
比較的安価で生地がくっつきにくいのが特徴。最近は100円ショップでも手に入るようになったので、もしかしたら一番短な素材かもしれません。
電子レンジでも使えたり、冷凍でも使えます。その上使うときもバターなどを塗る必要がなく、とにかく手間がかからないのが特徴です。
型の空焼きも必要なく、水洗いでザッと洗えばOKなので手入れも楽です。
唯一の欠点は熱を伝える力が弱いので、上記の型と比較すると白っぽく焼き上がります。(蒸し焼きに近いイメージですね。)
また、耐熱温度があり200℃以上だと溶け始めるものもあるので作れるパンが限定されてしまいます。(直火もNGなので気をつけてくださいね)
編集後記
パンの型を使ってお店みたいなパンが焼けるようになると、それが楽しくなって次々に揃えてしまいます。気付けばほとんどの型が家にあって、パン型は沼だなって思います。笑
今回紹介したのは本当に何回も使っているスタメンばかりです。
やっぱり買った以上は使えなくなるくらいまで使いたいし、もとを取りたいと思います。(パンの型なんて丈夫だから半永久的に使えるのだが…)
この記事を書いたことをきっかけに最近使っていない型でパンを焼きたいな〜なんて思いました。
完全感覚ベイカー