【オーブンについて】レシピ通りなのに焦げたり失敗する時に知っておきたいこと

現役パン講師兼パン作りYouTuberの完全感覚ベイカーです。

この記事では、レシピ通りに温度や時間を設定しているはずなのに、

何故か焦げたり失敗してしまうという方に向けてその原因と解決策を提案していこうと思います。

そういう私も先日台湾カステラを作ったところ、何回やっても失敗してしまう事態が起きました。

10年以上使ったオーブンが故障したことを機に、先月新しいオーブンに買い替えました。

新しいオーブン変えてからというもの、

それまでは当たり前にできていたものができなくなってしまったのです。

何回も台湾カステラをチャレンジしても何故か焼き時間が30分以上経ったところで破裂してしまったのです。

最初はメレンゲの立て方に問題があると思っていましたが、

何回も調整して焼き比べてもほとんど改善できなかったです。

今思えば、オーブンの温度が設定していたものよりも高くなっていたことが原因でしたが、

これをきっかけにしてレンジオーブンについてわかったことがいくつかあるのでこの記事で共有したいと思います。

オーブンにはくせがある

まず大前提として、温度を設定してもオーブンによって多少のブレ(クセ)があります。

それは同じメーカーの同じモデルを使っていても個体差が生じてきます。

それは私自身が大手パン教室に勤務していた時にも実感していことです。

実際にレッスンで使う時はオーブンによって焼き温度や時間を変えたりして調節していました。

また、クセは温度だけでなく焼き色がつきやすいところやつきにくいところなど、

同じ庫内でも当たり前にムラが出てくることがあります。

そのクセ自体は直すことはできないので何度か使って慣れて使いこなしていくしかないのですが、

いくらかの工夫はできます。

何故か全体が焦げるとき

レシピ通りなのに思ったように焼き色がつかない時、

その時はオーブンの設定温度と実際の温度に誤差が生じていることが考えられます。

焦げる場合は設定温度よりも庫内が高すぎることがよくあります。

オーブンの周りの間隔が確保できていないと熱を逃がせなくなって庫内の温度が設定よりも高くなりがちです。

まずはオーブンの周りのスペースもチェックしてみましょう。

(ちなみに私が台湾カステラを失敗した理由はおそらくオーブンと周りの間隔が狭いことだったと思います。)

実際の温度を把握したい場合はオーブンメーターを使うのがおすすめです。

オーブンの中に入れておくとその温度を測ってくれるので実際に目で見て問題を発見することができます。

(ちなみに私はこれを買ってチェックしました。)

上だけが焦げる時

食パンや高さのあるパンを焼くときに起こりがちな現象です。

主に容量の狭いオーブンで焼く場合や天井までの距離が近い場合によく起こります。

熱は上に逃げる性質があるので、天井付近は特に高温になりやすいのです。

解決策としては天井に近づきすぎないようにしたり、

焦げて来そうになったら上からアルミホイルなどを被せて焦げるのを防止するのが良いかと思います。

焼き時間を短くしてしまうと焼きたいものの下の方が焼けていなかったりするので、

時間を変えるのはおすすめできません。

アルミホイルを被せるのが一番手軽で実用性が高いのかなと思います。

焼き色が薄い時、生焼けになる時

反対に焼き色がつかない場合は設定温度よりも低くなっていることが考えられます。

オーブンは使用年数が経てば経つほど温度が低くなる傾向があるので、

レシピよりも10〜20℃ほど高くして焼いてみましょう。

また、家庭用のオーブンは業務用と比べると扉が大きく庫内が狭いので熱が簡単に逃げてしまう構造になっています。

なるべく開けっ放しの時間を短くして熱を逃さないことが大切です。

他の注意点としては予熱が完了してすぐの状態は設定温度よりも20〜30℃くらい低いことがあります。

(実際に購入1ヶ月のオーブンの温度を測って見ましたが設定温度よりも20℃くらい低かったです)

予熱が入ってから3〜5分ほどそのままにしておいてから焼くと設定温度に近い状態で焼くことができると思います。

【番外編】もしかしたら生じゃないかも

先日質問で「焼きたてのパンを切るといつもネチャってするんですよね」と聞かれました。

特にパンの場合は焼きたてすぐだとまだ内側のデンプンが柔らかいゲル状になっています。

お米でも炊き立ての蒸らしていない状態は水っぽくてべっちゃっとしていますよね。それと一緒です。

しっかりと粗熱をとってあげることで内側の気泡がしっかり出て形の安定性が増すのです。

特に大きいパンほど粗熱が取れるのが遅いので、心当たりがある方はもう少しだけ切るのを我慢して粗熱をとってみてください。