パンに適した小麦粉って?


製パン材料店に行くと、たくさんの種類の小麦粉が売られています。その数を前にすると、何が一番いい小麦なのか迷ってしまいますよね。しかし、何も知らないまま、ただ響きの良さで国産の小麦や高級と書かれているものを買っていませんか?

実際に上質な小麦を買ったとしても、その良さを理解して生かしきれていなかったら悲しいですよね。

そこで、このページでは小麦粉の種類と特性や使い方について解説していきますね。

 

 


小麦の種類


パン以外にケーキや麺類、パスタ、うどんなど小麦粉は様々な食品に広く使われています。作りたいものに適した特性を持っている小麦を使うことができるかどうかで完成度は大きく変わってきます。

小麦粉の最大の特徴は水を含むと自由に形を変えるところです。それは小麦特有のグルテンという網目構造を作るタンパク質があるからです。そのタンパク質の含有量で以下のように分類されています。

分類ごとに特性と使い方を見ていきましょう。

 

  • 強力粉

タンパク質をおよそ11%~14%ほど含んだ小麦粉。

グルテンが多くできやすいため、しっかりとした歯ごたえのある食品への加工に向いています。

パンやパスタなどを作るときにはぴったりの粉です。

パンで使う場合には、生地の膨らみがよくもっちりとした食感や、焼いてもグルテンによって水分が蒸発しきらずに残るのでしっとりしたパンを作るのに適しています。一般的にパン作りには強力粉が向いているのですが、もっちりと歯ごたえを出したいときには、タンパク含有が多い小麦を選んで買うといいですね!

 

  • 準強力粉

タンパク質をおよそ10%~12%ほど含んだ小麦粉です。

国産の小麦は分類上準強力粉の当たるものがほとんどです。育つ地域や品種によってタンパク質の含有量が違ってくるので、日本では海外産の小麦よりもタンパク含有が低くなっています。その地域ものから文化は発展するからこそ、日本ではうどん(準強力粉や中力粉で作られる麺)の文化があるんですね。

パンに使うときには、フランスパンなどの硬さのあるハード系のパンに向いています。

グルテンが強力粉よりも少ないため、どちらかというと焼く際に水分がしっかりと抜けて、さっくりした生地に焼きあがります。料理やスープなどと合わせるパンはくちどけがよく料理の味を邪魔しないようなパンを作るときに適しています。

 

  • 中力粉

タンパク含有がおよそ8~10%ほど含む小麦粉。

パンを作るのにはグルテンが少なすぎて、生地のつながりが悪く酵母のためたガスを閉じ込めきれないため、パン作りには向かない。うどんなどの麺類に使われることが多く、程よいコシと歯切れの良さが特徴。

 

  • 薄力粉

タンパク含有がおよそ6~8%ほど含む小麦粉。

こねても軽くまとまる程度で、一般的には発酵パンには使わない。

グルテンが少ないため、さっくりとした軽い食感が売りの粉です。クッキーやスポンジケーキ、料理ならてんぷらの衣など、いずれもサクサク感や軽さを出したいときに使う。

製パンで使うときは、メロンパンやスイートブールのクッキー生地として使われる。

また、強力粉とブレンドしてグルテンの強さを調節したりするときに使う。


それぞれのタンパク含有量によって小麦粉は分類が変わり、その特性も変わってくる。

タンパク含有がすべてではないけど、パンを作るときに一つの指標にしてみるときっと、パンと材料の感覚がわかってくると思います。

ちなみに個人的にカメリアはで使いやすくて、手に入りやすいのでお勧めです。