国産小麦、外国産小麦の違い

わたしのYouTubeチャンネルに良くある質問で、

国産小麦を使うと生地がベトベトになってしまうのですが、大丈夫でしょうか?

というのがあります。

たしかに、レシピの分量通り作っていても、まとまらなかったりすると不安になりますよね。

ここで結論だけ先に言うと、粉によって生地の固さはだいぶ変わります。

今回の記事では小麦粉をカナダ産、フランス産、日本産の産地別でどんな特徴があるのか、詳しく解説していこうと思います。

捏ねている時の違い

カナダ産 (1CW :タンパク質 %,灰分 %)

タンパク質量が最も多いのがカナダ産の小麦です。

一番生地が纏まりやすくて、弾力もしっかりある生地になります。

手にもベタつきにくくて、ほぼストレスフリーでこねることができます。

とても扱いやすいので、パン作り初心者の方にとてもおすすめです。

日本産 (はるゆたか:タンパク質 %,灰分 %)

捏ねている感覚としては、しっとり感が強くよく水分を含んでいるような質感があります。

その分、生地も手にくっつきやすく、捏ね始めは少し苦労するかもしれません。

こまめにカードで手や台をキレイな状態にしてこねるのがポイントです。

生地は柔らかめなので、叩きごねをしながらまとめるといいでしょう。

一度まとまりが出てくると、比較的手にもくっつかなくなって扱いやすくなります。

もし、ベタつくのが苦手であればベーカーズ%から5%ほど水分を減らして作ると作りやすくなります。

フランス産 (メルベイユ タンパク質 %,灰分 %)

3種類の中で一番タンパク質量が少なく、灰分が多い小麦粉です。

少し茶色味がかったのが特徴です。

大きな違いは、生地があまり水分を吸わないので、終始水っぽくてべちゃべちゃした状態ということです。

手で捏ねてまとめるのは相当難しい状態です。

今回はボールに戻して、時間をおくことでまとめてみました。

もし、フランス産の小麦でタンパク量の低いものを使うときは、ベーカーズ%の水分を60%くらいの量から始めるのがいいと思います。

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仕上がりの違い

カナダ産

発酵もよく進み、生地自体にも固さと弾力があるので、発酵後の状態としては少し丸さが残るような形をしています。

焼き上がったパンはもちもち感と弾力がしっかりあります。

もちもちした食感や弾力が好きな方にはオススメです。

また、今回のように食パンにして焼くのもいいですが、ベーグルやドーナツのような食感がハードなパンを作るの時などはカナダ産の粉の魅力が最大限に生きてくると思います。

日本産

焼く前の生地は柔らかく、発酵の進み具合も良好です。

焼き上がりの生地はふわふわした柔らかさが特徴で小麦の甘味と口溶けが魅力のパンに仕上がりました。

この柔らかさとほのかな甘みは、わたし個人の感覚としては、食パンによく合う小麦粉のだとおもいます。

食パンの他には、アンパンやクリームパンなど柔らかさがウリのパンに日本産の小麦を使うのがマッチしていると思います。

フランス産

生地は焼くまでずっとベタつくので、成形の時などはきちんと打ち粉を使うのがポイントです。

焼き上がりの食感は、とても歯切れがよくて軽いパンが作れます。

また、小麦の風味がとても強くて、小麦感の強いパンが好きな方にはとてもおすすめです。

やっぱりフランス産の小麦粉でパンを作るなら、小麦そのものの風味が楽しめる、バゲットやカンパーニュと言ったシンプルなものが非常に合うと思います。

今回のレシピ(17cmパウンド型)

  • 強力粉 130g (100%)
  • イースト 1g (0.8%)
  • 塩 2g (1.5%)
  • 水 87g (67%)
  • 砂糖 13g(10%)
  • バター 13g (10%)

今回は小麦粉の違いを検証するため、その他の材料はすべて同じものを同じだけ使いました。

編集後記

今までは小麦を選ぶときに、一番はタンパク質量に注目していましたが、実際に食べ比べてみて、灰分の違いによる、パンの風味の違いに驚かされました。

今回の検証を通して、産地によって小麦粉に優劣があるわけではなく、個性をどのように生かしていくかが大切なんだなーと思いました。

パン作りは素材の数だけ違いが出るし、組み合わせ方でもまったく違うものができます。

イメージ通りに行くこともあれば、そうでない事もある。

知れば知るほどパンの世界は奥深いなぁと感じます。

完全感覚ベイカー

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