BOULANGERIE Ken(ブーランジェリーケン)に行ってきた。

朝のレッスンがお休みだったので、以前お客様から教えていただいたパン屋さんにいくことにしました。

訪れたのは東武東上線の下赤塚から徒歩3分くらいのところにあるBOULANGERIE Ken(ブーランジェリーケン)です。

ちょうどお昼時の12時頃、コンパクトな店内は昔ながらの感じで、陳列棚には無骨なパンが整列していました。

どのパンもドンと構えていてどれも自信ありげに仁王立ちして、お客に媚を売っていない感じが好印象でした。

まるでブティックで展示されているブランドバッグのような、気高さを感じるパンばかりです。

でも、金額はほとんどが200円前後で買えるものが多くかなり良心的な価格になっていました。

そして、パンのネーミングはどれもそそられるものばかり!

どれも美味しそうで、どのパンも大きさがあるのでたくさん買いたい気持ちを堪えて、

今回は3個だけ購入することにしました。


クロワッサン(190円)

層が少なめで見た目の無骨さが可愛いと感じれる外見でした。

一口かじってみると生地の食感がしっかりと伝わって、噛んでいくにつれてバターの濃厚さが口の中を満たしていきます。

クロワッサンって一般的には軽くてサクサクでボロボロに崩れる印象があったのですが、ここのクロワッサンはもちもちした食感でした。

バターを吸った生地の旨みとか小麦の風味が存分に感じられるクロワッサンだと感じました。

軽くてバリバリなクロワッサンが好きな人には違和感があるかもしれませんが、でも、私はこのクロワッサンも好きでした!


味噌ナッツ(220円)

とにかく切った時の密度がすごい!

中にはかぼちゃの果肉と味噌ナッツがランダムに練り込まれていました。

一口食べてみるともっちりしていてパンの甘みとかぼちゃのあまみもしっかりあって、

「甘めのパンなのかな〜」なんて思っていたら

練り込まれた味噌ナッツのしょっぱさが絶妙なアクセントになってクセになります。

なんだこのバランス感覚は!!

甘い生地としょっぱい味噌が合わさり合う感じが心地よくて、ついつい味噌を狙って食べてしまいます。

ベーグルってぎゅっと詰まったパンだから口の中がパサつきやすいのが普通なんですけど、

味噌の塩っけが口の中が乾きにくくしているので食べやすい。

それにしても1個の重量が大きくて半分食べただけで満足感がすごいです。

このままでは他のパンが味見できないと思いこのパンは2回に分けて食べたました。笑

普通に2、3人でシェアしても満足感があると思うのでこれで220円はコスパかなり高いと思います。


クリームチーズが乗ったベーグル(330円)

ベーグルというだけあって切った時の詰まり方がすごい!笑

中にはくるみとチーズクリームがたっぷり!

切っただけでもよだれが出てきそうです。

早速一口。

最初の一口の印象は香辛料(シナモン?ナツメグ?グローブ?)が口に香るパンだなって思いました。

「正直、スパイスの香りが強いのは得意ではないのだが…」なんて思っていたのも束の間。

次の一口で香辛料の風味とチーズクリームが合わさることでなんとも言えない複雑な旨みを感じました。

「スパイス」と「クリームチーズ」それぞれ単体では想像できないような深い旨みが出てきます。

舌で感じる旨みに思考回路が追いつきません。笑

でも美味しいことだけは揺るがない事実です。

きっとここまで計算されて、このクリームと合わせることを考えて作られたパンだと思いました。

でも、これだけの大きさだと味に飽きてしまいそうですが、荒めに散りばめられたくるみの食感があるから飽きが来ません。

ただ、すごい…。

そんな感想が込み上げてきます。

そしてボリュームがあるのでこれも1個食べきれない。笑

これもコスパ最高なのは言うまでもないですね!笑


日本人はふわふわでやわからいパンが好きだから、ほとんどのパン屋さんはそういうパンを作りますが、

噛まなければ実感しにくい小麦の旨みや素材の旨みがあることを改めて実感させてくれるパンたちに出会いました。

きっとお店自身もそれを大事にしてパン作りをしているんだなと思いました。

流行の移り変わりが激しい現代において、流行に左右させない普遍なパンを独自で確立しているパン屋さんだと感じました。