Q1:中種の割合は何%にするのがいいですか?
一般的に言われているのが使う粉量の50%以上を中種にするということです。
中種の割合を多くすればするほど生地のグルテンが強化されて熟成した風味が強くなります。
参考までに大手ベーカリーは70%中種法を採用しているところが多いようです。
ちなみに中種法の食パンのベーカーズパーセントの目安は以下の通りです。
材料 | ベーカーズ% |
強力粉(中種) | 70 |
イースト(中種) | 2 |
水(中種) | 40 |
強力粉(本捏ね) | 30 |
砂糖(本捏ね) | 6 |
塩(本捏ね) | 2 |
脱脂粉乳(本捏ね) | 2 |
油脂(本捏ね) | 5 |
水(本捏ね) | 22~25 |
大型の工場で中種法を使うメリットの一つとして、機械でガシガシ一気にこねても大丈夫ということが挙げられます。
そのため、中種自体の水分量は60%くらいの固めの配合が多いですね。
Q2:中種はどれくらいこねればいいですか?
生地の状態がなんとなく混ざったなくらいでOKです。
寝かせている間にも生地の繋がりはできるので、中種はそこまで頑張ってゴシゴシこねなくても良いのです。
Q3:中種の発酵はどれくらいさせればいいですか?
最低2時間以上発酵させてから使いましょう。
もちろん発酵加減は加える酵母の量によって大きく変わりますが、中種を使うメリットとして発酵した風味とグルテンの強化があるので、そのメリットが受けられる条件にするべきです。
ただ、発酵時間が長ければいいかというとそういうわけでもなく、長すぎてもアルコール臭が強く出たり、酵母の活性が下がって本捏ね以降ボリュームが出にくくなったりします。
理想は中種の大きさが1.5~2倍くらいの大きさで使うのがいいと思います。
Q4:本捏ね前の中種の温度はどうすればいいですか?
本捏ねのこねあげ温度から逆算しましょう。
ここで大切になるのが、中種の生地の温度よりも本捏ねが終わった時の生地の温度です。
例えば夏場で生地の温度が上がりやす位場合はこねあげ温度から逆算して中種は冷やして使ったり、反対に冬場でオーバーナイト中種法をするのであれば室温に戻してから本捏ねをすると良いでしょう。
Q5:本捏ねはどんな風にこねればいいですか?
中種の量が多いほどしっかりと力を入れてこねましょう。
グルテンが繋がった状態の中種を入れるので本捏ねで入れる材料がきちんと混ざるように強めの力でこねましょう。
中種生地のグルテンはすでに出来上がっているので、中種の割合が多くなるほどこのこねる時間と回数は少なくてOKになります。
つまりここでの捏ねの目的はグルテンをつなげるよりも素材を均一に行き渡らせることなので、全体の質感が均一になったらこね上がりでOK。
Q6:一次発酵はどれくらいとればいいですか?
中種の割合が多いほどストレート法よりも短くてOK
一次発酵の目的は生地を熟成させて旨みと風味を作ることなので、それが完了している中種を加えるので短めの発酵時間でいいのです。(最短で20分くらい)
時間が短い分大きさは出にくくなりますが、最終発酵を長めにすることでボリュームはカバーできます。