パン屋さんの製造方法も時代とともに変化していて、より時間をかけずにおいしいパンが作れるようになってきています。
その一つの技術として生地を冷凍することがあります。
パン作りの作業を途中で保留にすることができるので、時間や場所を変えて作業することが可能になりました。
一部の駅中の小さなパン屋さんなどは、そうやって工場で作られた冷凍生地を成形して焼くことで狭いスペースで焼きたてのパンを並べることができています。
今回はパン生地の冷凍についての解説と家庭でやるときの注意点を案内したいと思います。
冷凍するとパン生地に何が起こるか?
1、冷凍するとイーストが休眠状態になる
イーストが活動できる温度は3度〜50度付近と言われています。
温度が極端に低いと生地の発酵が止められて、作業をストップさせることができます。
つまり、時間のあるときにたくさん生地を作って冷凍しておけば、別の日に途中から作業を進めらるので、短い時間でパンが焼けます。
2、イーストが壊れる
水は冷凍すると体積が増えます。
(氷を作ると水を入れたところよりも高くなりすよね!)
イーストが含んだ水分が固まると、膨らんだ水のせいで内側から破壊されてしまいます。
これは冷凍の期間が長いほど多くのイーストが死滅します。
だから冷凍した生地は通常の生地に比べて発酵の仕方やふくらみ方が劣ります。
家で生地を冷凍する時の注意点
1、リッチな生地にする
イーストが壊れる原因は水分の膨張です。
よって、生地の水分量が少ないほど冷凍してもイーストが壊れにくくなります。
つまり、生地に使う水分を卵やバターに置き換えることでイーストが破壊させるのを抑制することができます。
2、耐糖性のイーストを使う
イースト菌もいろいろな種類があり、浸透圧に耐性を持ったものがあります。
それが耐糖性のイーストです。
耐糖性のイーストは冷凍しても壊れにくい性質があります。
3、冷凍した生地は早めに使い切る
上記したように、冷凍する期間が長ければ長いほど多くのイーストが壊れて発酵しなくなってしまいます。
その一番の対策は冷凍した生地を早く使い切ることです。
2日以内であれば、冷凍していない生地と大差なくパンが焼けると思いますが、3日目以降は明らかに発酵が鈍くなると思います。
具体的な生地の作り方とレシピは動画にしてあるので、ぜひ確認してみてください♫