
冬が近づいて寒くなってくると、クロワッサンが作りたくなりますよね。
なぜなら、バターを折り込むクロワッサンの生地は気温が低いほうが圧倒的に作りやすいからです!
また、クロワッサンはパン作りをしている人にとって綺麗に作れるということは一種のステータスのような気がします。
でも、誰もが一度は挫折して立ち止まるパンがクロワッサンだと私は思います。
そこでこの記事では、クロワッサンを作る時の難所とも言える折り込みにフォーカスして、よくある失敗例を挙げてその原因と解決策を提案していきます。
トラブル1:生地がなかなか伸びない

折り込みの生地は折る回数が増えれば増えるほど生地が伸びにくくなってきます。
「何度麺棒を当ててもちっとも生地が広がらない。」
そんな経験をしたことはないでしょうか?
パン生地の特徴としては圧力を加えると生地をつなげているグルテンという成分が引き締まるという性質があります。
これはちょうど生地をこねて弾力が出てきて、まとまっていくのと同じ現象です。
弾力があるままの生地を無理に伸ばそうとしても縮む力が強いので、伸びません。
これが折り込み生地でも起こるので、生地がなかなか伸びない事態が起こります。
解決策
生地を休ませて引き締まったグルテンを緩めると再び伸びやすい状態になります。
つまり成形の途中でまたベンチタイムを入れると成形がしやすくなります。
通常、ベンチタイムは生地を成形する前の工程です。
そして、ベンチタイムの目的は生地を休ませることで、生地が柔らかくなるので、そのあとの成形をスムーズに進められるというものです。
つまり、成形の途中でも生地が伸びにくくなったタイミングでベンチタイムをとることが大切になります。
麺棒で伸ばしていて、
「伸びにくくなってきたな」
と感じたら、無理に作業を進めず10分くらい休ませると圧倒的にキレイに伸びていきます。
トラブル2:バターが溶け出す

作業中に生地からバターがはみ出て、作業台がバターでベタベタになったことはないでしょうか?
バターは油脂なので温度が高くなると柔らかくなって溶けていきます。
具体的には、バターは20℃以上になると固さのないドロドロした状態になります。
作業する場所の温度が高いと当然バターは溶け出してくるし、生地を触りすぎても体温で生地は温まってしまいます。
生地を温めないポイントとしてはなるべく素手でベタベタと触らずに手早く折り込むことが大切です。
解決策
生地を扱う時は必ず冷たいと感じる温度で作業を進めることがポイントになります。
もちろん麺棒を転がして作業を進めていると生地に冷たさを感じなくなるタイミングが来ます。
そうしたら、冷蔵庫で生地を冷やして休ませます。
当然、いちいち冷やしていたら時間がかかります。
でも、この時間を我慢できるかどうかが出来栄えの明暗を分けます。
まとめ
キレイなクロワッサンを作るなら、折り込みのたびに生地を冷蔵庫で休ませることです。
生地を麺棒で伸ばすタイミングは生地に柔らかさがあって、きちんと触って冷たい状態がベストです。
その条件が揃わないと伸ばさないと心に決めて作るとキレイなクロワッサンが作れるはずです!