水分の多い生地をこねる時や、準強力粉を使ったハードブレッドなどをこねる時、なかなかまとまらずに苦労したことはありませんか?
加水が多いパンやタンパク質含有が少ない粉はグルテンができにくく、まとまるまで時間がかかります。
こねている間ずっと台と手にくっついて、どうしようもなくなって、投げ出したくなる気持ち、すごく共感できます。
そこで、今回の記事では比較的簡単に生地をまとめて、さらにパンも美味しくしてしまう製法、オートリーズについて解説していきます。
オートリーズって何?
オートリーズとは、小麦粉に水を入れて、30分ほど置いておく製法のことです。
水を加えて置いておくだけで実は小麦粉のグルテンはこねなくても作ることができます。
こねにくい生地や、加水が多くてこねられない生地の場合はこのオートリーズを使ってグルテンのつながりを作ります。
つまり、オートリーズであらかじめグルテンをつなげておけば、こねる作業が楽になるということです。
さらに嬉しい効果【水和】
オートリーズはグルテンをつなげるだけではなく、小麦粉を水和させることもできます。
水和とは、小麦粉が芯まで水分を吸水することです。水和しないまま焼き上げても、乾燥しやすく固いパンに仕上がってしまうのです。
お米で例えると、吸水させずに炊飯しても、外側は水っぽくて、でも、芯が残ったご飯が炊けるのと同じ状態です。
つまり、水和させた小麦粉で作ったパンはよりしっとり、もっちりしていて、旨味が強くなるのです。
実際どうやるの?
では、オートリーズはいつ、どのタイミングで、どのようにやればいいのでしょうか?
ここではその手順を確認していきます。
1,レシピの分量の粉を用意する。
2.レシピの分量の水を入れる。
3.20-30分放置する。(これでオートリーズ完了)
4.残りの材料を加える(塩やイーストや砂糖など…)
5.こねる
これから先はストレート法と同じ流れで、発酵ー成形ーホイロー焼き上げまでしていきます。