どんな生地でもまとまる「こね方」を解説

手ごねでパン作りを始めて一番最初にぶち当たる壁は、「生地をどうやってこねればいいのか?」そして「どこまでこねればいいのか?」というところだと思います。

なぜなら、レシピサイトやレシピ本を見ても、こね方の動作まで詳しく説明されているものはありません。

特に独学でパンを作る人にとって、疑心暗鬼になるやすいのはこの「こねる」ところです。

そして、私自身「完全感覚ベイカー」のYouTubeページを運営していますが、そこでのコメントで多いのが、

「生地がまとまらない」

「綺麗なグルテンがはらない」

といった生地の扱い方に対する悩みです。

そこで今回は、「生地のこね方」について解説していこうと思います。

なんのために「こねる」の?

小麦粉は水を入れて圧力をかけると、グルテンという粘り気と弾力のある成分が作られます。

こねてグルテンができてくれば生地はまとまって弾力が出てきます。

このグルテンがパンをモチモチさせて、発酵時や焼成時の骨格になってパンのボリュームが出るようになります。

よって、このグルテンが不十分だとパンが膨らまなかったり、ぽそぽそした食感になってしまいます。

つまり、こねる目的はグルテンを作ることです。

生地を上手にまとめるポイントはグルテンを上手に繋げていくことと言い換えることもできます。

生地の柔らかさでこね方を変える

生地の柔らかさで、こねる力加減やこね方を変えると生地を効率的にまとめることができます。

生地が固い場合

固い生地の場合は、伸びにくいので折りたたむようにしてこねていきます。

初めの頃はべちゃべちゃしていますが、こねていくうちに固さが出てきます。

ここで無理に伸ばしてしまうと、せっかく繋がったグルテンをこねる度にグルテンを引きちぎってしまうので、生地の断面がぽそぽそした感じになります。

弾力が出てきてからは、両手で生地を包み込んで、左右に転がすようにこねていきます。

台の表面と生地の間に摩擦がかかるので、それでグルテンが繋がっていきます。

生地の表面に滑らかさと光沢が出てくるまで転がし続けましょう。

こんな状態になったら生地の完成です。

生地が柔らかい場合

水分や油脂が多くなると生地は柔らかくなります。

(コメントから推測するに、特に柔らかい生地をまとめるのが苦手な人が多いように感じます)

こね始めの頃は、固い生地同様に、台に擦り付けるようにこねて行けば大丈夫です。

特に柔らかい生地は手や作業台にべたつきやすいので、こまめにカードで綺麗にしながら作業をしていきましょう。

生地の台離れが良くなってきたら、こね方を変えていきます。

水分は多い生地はその分グルテンの密度の薄くなっているので、強い力でこね続けるとグルテンのつながりは簡単に引きちぎれてしまいます。

生地を叩きながらこねていきます。

生地の半分くらいを指4本で引っ掛けて軽く遠心力を意識して楕円形に伸ばしながら台に叩きつけます。

空いている手で生地を半分に折ってを重ねます。

この時、きちんと生地がはることを意識するといいですね。

力は入れなくていいので、重ねて折ってを回数重ねることが大事になります。

50~100回くらい繰り返すとプリッとまとまるようになります。

水分の多い生地は手で直接触るとくっついてきてこねるどころじゃなくなってしまうので、そのような時はカードを使って転がすように生地を扱います。

カードを使って生地を転がしていくうちに表面のグルテンが張ってくるので、触ってもある程度はくっつかない状態になります。

まとめ

両方の生地のこね方に共通することは生地に必要以上の力を加えないということです。

「生地の表面に亀裂が入っていないか?」とか、

「表面は滑らかな状態のままでこねられているか?」とか

それを意識できると比較的に苦労することなくまとめられると思います。

「生地を2時間こねてもまとまらない?」

コメントを読んでいると、よくそんなお悩みをいただきます。

よっぽど多くの生地をこねていない限り、そんなに時間はかからないとは思います。

心当たりのある方はこね方を見直してみると、見違えるくらいに簡単にまとめられるようになると思います。

製パンのまだまだ情報が手に入りにくい上に、手探りでやらなくてはならないことも多いので、多くの人が同じ悩みで苦しんでいます。

そんな悩みを持った人に少しでもこの記事が参考になればとても嬉しく思います。

動画の方がわかりやすいので、気になる方はこちらも見てみてください。