イーストの種類と使い分け


パン作りに不可欠なイーストですが、実際に調べてみるといろんな種類があって何を使えばいいか迷うことってあると思います。
そこで、今回は「生イースト」「ドライイースト」「インスタントドライイースト」の3つを解説していこうと思います。

イーストの役割

まず、イーストは小麦のかたまりをふっくらとしたパンに変えてくれる役割があります。

そのはたらきは大きく分けて2つあります。

①炭酸ガスを作ってパンをふっくら膨らませる。

②パンの風味を作ってくれる。

仮にイーストが入れないでパンを作ることもできますが、全くふくらむことのない、かたい小麦のかたまりができてしまいます。

パンというよりもクッキーみたいな感じですね。

(そういう無発酵のパンもありますが、私たちのイメージするパンとは違いますよね。)

そのイーストも大きく分けて3つに分類することができます。

生イーストの特徴

生イーストは砂糖が多く使われているパンや生地を冷凍させるパンに使われます。

それは生イーストの3つの特徴が関係しています。

①浸透圧に強い

通常のイーストは砂糖の多いところや冷凍するとイースト内の水分が外に出てしまい、細胞が壊れて働かなくなってしまいます。しかし、生イーストは浸透圧に強い種類のイーストなので、砂糖が多いパンや凍らせる生地にも使えます。

②砂糖を主な栄養にして発酵する

生イーストは砂糖(ショ糖)を主な栄養にするので、砂糖が多いパンに使うと発酵が早く進みます。

③日本生まれの酵母からできている

生イーストは自然界の中からパンに適した菌を取り出して、増やして固めたイーストです。湿気の多い日本の酵母だからこそ、水分の変化に強いと言えます。

【使い方】

砂糖が多く入る生地や冷凍させたい生地に使いましょう。

生イーストは水に溶いてから使ってあげます。(使用期限は1か月ほど)

ドライイースト

ドライイーストはリーン(砂糖やバターなどをあまり使っていないシンプル)な生地に使うことに適しています。

なぜかというと、以下の3つの特徴があるからです。

①発酵したときの香りがよい

素朴な生地のおいしさはパン本来の香りと味わいにあります。いくら香りのいい酵母を使っていてもバターや砂糖が多かったり、ほかの香りのする具材が入ってしまうと、酵母の香りは負けてしまいます。だから、ドライイーストの香りを最大に生かすには、シンプルな材料を使った生地が適しています。

②小麦に含まれている糖分を主な栄養にする

酵母は糖分を栄養にして発酵するエネルギーをゲットしますが、酵母によって使いやすい糖分とそうでない糖分があります。ドライイーストは小麦に含まれているマルトースという糖分を利用して発酵します。砂糖が多い生地だと砂糖の糖分(ショ糖)が邪魔をしてしまい、発酵が鈍ってしまうのです。だから、ドライイーストは砂糖が少ない生地の方がいいです。

③乾燥に強いけど、浸透圧には弱い

ドライイーストの原産はヨーロッパなどでドライイーストは乾燥に強い性質を持っています。フランスパンのような砂糖や油脂を使わない生地は乾燥しやすいのですが、ドライイーストならしっかりと働いてくれます。シンプルな配合の生地はドライイーストの力を最大に発揮させることができるのです。反対に砂糖を多く使う生地は水分を吸着する性質があります。多くの砂糖が入る生地にドライイーストを使ってしまうと砂糖に水分を奪われてドライイーストの細胞が壊れてしまいます。

【使い方】

シンプルは配合の生地に使いましょう。

使う前に水で溶かして、泡が出てきてから使いましょう。(予備発酵)

インスタントドライイースト

一番手軽で使いやすいイーストです。

上記のイーストを改良して使いやすくしたのがインスタントドライイーストです。

保存性と発酵力に優位なイーストと言えます。その特徴は次の3つです。

①発酵力が強いので水で戻さなくても使える

予備発酵が必要ないので手間がかからずに使いやすいというメリットがあります。

②顆粒のまま粉に混ぜ込んで使える

粉の中に混ぜるだけで使えるので、とても手軽で便利です。

③加糖タイプと無糖タイプがあるので作る生地によって使い分けができる

浸透圧に強い種類のイーストを改良した耐糖タイプのものは砂糖を多く使う生地に適しています。

反対に浸透圧には弱いけれど、風味がいいイーストを改良した無糖タイプはリーンな生地に適しているので、使い分けがしやすくなっています。

【使い方】

そのまま小麦粉に混ぜて使える。

未開封なら2年ほど保存できる。

パン作りを趣味で楽しみたいという方はインスタントドライイーストが一番使いやすくて、便利だと思います。

イーストごとの違いお分かりにいただけたでしょうか。