
パンの作り方と一言に言っても、いろんな方法でパンが作られていることはご存知でしょうか?
製法が変わると、パンを作る時間が変わることはもちろん、仕上がった後の柔らかさや、品質の持続時間などが変わってきます。
今回はパンの製法のうち、もっともポピュラーなものを3つご紹介していきます。
ストレート法
小麦粉や酵母、そのほかパンに使う材料を一度に加えて、そのまま焼き上げまで一気に仕上げる製法です。
それぞれの素材感がダイレクトに味わえるのが特徴です。
また、全ての工程を一気に進めていくので、比較的短い時間でパンを仕上げることができます。

一般的に家庭用のパンのレシピや、ホームベーカリーを使ったパンはこのストレート法で作られていることが多いです。
ストレート法で作ったパンは他の製法で作ったパンに比べて老化するのが早いと言った弱点もあります。
また、素材やパンを作る温度などの環境がパンの仕上がりに影響しやすいことも特徴としてあげられます。
中種法

パンに使う材料の50%以上の小麦粉に水と酵母を入れて先に発酵をさせておいて、その後に残りの材料を加えて作る製法です。
最初に酵母を発酵させておくことで、その後の工程で酵母の発酵がスムーズになります。
発酵種は砂糖を入れないなら4時間ほど、砂糖を入れるなら2〜3時間を目安に室温で発酵させて発酵種を作ります。
時間をかけて生地を緩ませていくので、発酵が進みやすく、ふんわりと仕上げたい食パンなどに向いている製法です。
発酵種を先に作るので、その後に粉や水分の量を調節できるので、生地の固さも思いのままです。
また、老化を遅らせることができるので、柔らかさやしっとり感がストレート法で作るよりも持続するというメリットもあります。
ただ、発酵種を作るのに時間がかかるので、時間のゆとりがあるときにしか作れないのが難点ですね。
ポーリッシュ法

19世紀にポーランドで考案された製法で、今はフランスでよく使われている製法の1つです。
その方法は生地に使う分量の20〜30%の小麦粉に同量の水と酵母を加えて、発酵種を作る方法です。水分の量が多くベトベトしてるいので、液種法や水種法とも呼ばれています。
酵母と水と小麦粉が入った液種は常温で3時間ほど発酵をさせた後、冷蔵庫で6時間以上寝かせて発酵種を安定させて使います。
このポーリッシュ法を使ったパンの特徴として、小麦の甘みを引き立てることができるので、シンプルな配合のパンにとても相性がいいとされています。
また、パンの老化も遅いのでしっとり感が長続きするのも嬉しいですね!
難点としては、水分量が多いのでべたつきやすく、生地が扱いにくいことが挙げられます。

まとめ
家庭でパンを作るときにはストレート法が多いと思いますが、次の日には固くなっているという悩みを持っている方は多いと思います。
製法を変えるだけで、パンの食感や品質の持続が変わってくるので、興味のある方はここで紹介した中種法やポーリッシュ法を是非試してみてください!
家庭で作るパンのレベルが飛躍的に上がること間違いなしですよ。