クロワッサンの作り方

どこのパン屋さんでも、人気のパンベスト3には入っているパン、クロワッサン。

さっくさくの食感とほんのり口に広がるバターの芳醇な香りが食欲をそそりますよね。

いつの時代も人気で定番のクロワッサンを今回は手作りしてみたので、ポイントを解説しながら手順を説明していきたいと思います。

材料

  • 準強力粉 200g
  • 砂糖 20g
  • 塩 4g
  • ドライイースト 5g
  • (白神こだま酵母)
  • バター 20g
  • 水 136g
  • バター 100g(折り込み用)

折り込みバターの仕込み

折り込みに使うバターは打ち粉をしながら麺棒で叩いて伸ばしていきます。

何回か形を変えていくことでバターがより滑らかになり、次に別の形に変化しやすくなるのです。

どうしてもバターだけだと台や麺棒にくっついてしまうので、その都度打ち粉をしながら伸ばしていきます。

固いうちは叩くようにして、柔らかくなってきたら、ゴロゴロと転がすように麺棒を使っていきます。

18cm×18cmの正方形に広げて、ラップで包んだら、冷蔵庫で1時間以上休ませておきます。

生地作り

バターの風味に負けないように、このレシピでは生地もしっかりと存在感のある配合にしています。

バターを使うことで生地にコクを出して、さらにバター折り込んだときにもバターが生地に使われていると、伸びが良くなるので折り込みがしやすくなります。

生地をこねる時のポイントは、バターは最初から加えてこねていくこと。

バターを最初から入れると、生地同士がくっつくのをバターが邪魔をするので、生地同士がくっつきにくくなります。バターはグルテンのつながりを阻害する効果があるのです。

クロワッサン以外のパンであればバターは後入れの場合が多いのですが、クロワッサンに限って言えばバターを折り込むときに何度も麺棒で伸ばすので圧力が強くかかり、成形の時にもグルテンが作られやすいパンなのです。

だから、こねの段階で初めからグルテンを多く作ってしまうと、クロワッサン特有のサクッとした食感にならなくなってしまいまうので、バターは最初から加えて作ります。

一次発酵(冷蔵発酵)

生地が簡単にまとまったら、一次発酵に入れていきます。(30度45分)

また、クロワッサンは冷蔵庫で冷やしながら発酵させます。これを冷蔵発酵と言います。

成形時のバターを包む時に、生地が温かいと折り込んだバターが溶けてしまうので、仕上がりが層にならなくなるので、生地を冷たい状態で扱うために冷蔵庫で発酵させるのです。発酵時間は冷蔵庫(5度)にて半日(12時間)発酵させていきます。

なぜ、こんなに時間がかかるかというと、イースト菌は温度が低ければ低いほど発酵が鈍くなるので、冷蔵庫の中ではほとんど活性が低い状態になってしまいます。しかし、ゆっくりと時間をかける発酵は芳醇でまろやかな香りをつくるので、より味わい深いパンになります。

バターの折り込み

生地の冷蔵発酵が終わったら、これからバターを折り込んでいきます。大きさは麺棒で24cm×24cmの長方形です。

生地が広げられたら、休ませておいたバターを角が対角線になるように乗っけます。

四隅を伸ばして、折り目を中心に集めます。

包めたら、36cm×24cmの縦長に伸ばしていきます。

この時、全体が同じ厚みになるように伸ばします。

ここでのポイントは、生地の固さと折り込みバターの固さが同じであることを意識することですね

無理に伸ばそうとすると、中のバターが飛び出してきたり、生地にバターが馴染んでしまってうまく層にならなかったりします。

生地が伸ばせたら3つに折りたたんで、生地が冷えるまでしっかりと冷蔵庫で生地を休ませていきます(冬場で30分ほど、夏場で60分ほど)

この36cm×24cmをその都度冷やしながら三回繰り返します。

そうです、クロワッサンって作るのにむちゃくちゃ時間がかかるんです!クロワッサンは一日にしてならずですね。

成形

成形の方法はあの綺麗な層を作る三日月形を目指していきます。

始めに麺棒で42cm×20cmの横長に伸ばしていきます。

端っこのみっともないところはカットして綺麗に揃えます。

上は8cm間隔でしるしをつけていきます。下は二等辺三角形になるようにスタートは4cmでしるしをつけて、そこから8cm間隔でしるしをつけていきます。

それぞれしるしをつけたところどうしを結んでカットしていきます。二等辺三角形を作っていきます。

そのままくるくると巻いていきます。この時中心がずれてしまうと不格好になってしまうので注意が必要です。

こんな感じになれはOKです。

二次発酵

二次発酵はバターが溶け出さないように25℃で1時間半させていきます。30℃を超えるとバターが溶けてしまって焼いたときにきれいな層にならなくなってしまいます。

この二次発酵でも温度は低めなので、通常よりも時間がかかります。

発酵完了の目安は発酵前の生地と比べて大きさが1.5倍ほどに膨れて、生地が緩んでいることが確認できればオッケーです!

二次発酵が終わった生地は表面の焼き色をきれいに出すため、塗り卵をまんべんなく塗ってから焼いていきます。

焼成

焼き温度は230℃で12分間焼いていきます。

クロワッサンはバターを折り込んでいるので、バターに接した部分は揚げ焼きされます。通常のパンよりも生地が高温で熱されることによりあのバリっとした食感とバターの風味が生地に染み込みます。

焼きたてのバリバリ感を楽しむのもいいですし、少し置いておいてバターが生地になじんでしんなりしてきたところで食べるものまた格別なおいしさがあります。

非常に手間がかかるパンですが、その分、完成したときの感動や焼きあがるときの幸せな香りを感じながら待っている時間もまた楽しめるので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

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