今回の撮影の目的は焼きたてのパンで美味しくお酒を飲むことです。
そこで作っていくのがフーガスというパン。
南フランスプロヴァンス地方発祥の葉っぱの形をしたパンです。
中にオリーブやドライトマト、パンツェッタなどを挟み込んで焼き上げます。
まさにお酒を飲むために考え出されたパンとしか思えません!www
材料(2枚分)
- 準強力粉 (100%) 200g
- 塩 (2%) 4g
- イースト (1%) 2g
- 水 (67%) 134g
生地作りのポイント
- 配合がとてもシンプルなので良くも悪くも仕上がりは素材の良し悪しに左右させます。
- なるべく新しい新鮮な小麦粉で作ると美味しく作れます。
- サクッとさせる生地なので二次発酵は短めです。その分一次発酵はきちんと時間をかけましょう。
作り方
ミキシング
生地がまとまって生地の粉っぽさがなくなればOKです。
こね時間としては3~5分くらいで終わると思います。
ミキシングと生地の食感について
こねる作業が多ければ多いほど、グルテンという生地をつなげる成分ができます。
このグルテンが多いとパンはもちもちした食感に仕上がります。
反対に少ないと、サクッとしたような食感になります。
通常はよくこねないとパンがパサつきやすく、ボリュームも出にくくなってしまいます。
しかし、今回のフーガスはボリュームやもちもち感よりもサクサク感を優先させたいので、ほとんどこねる必要がないのです。
生地がまとまってきたら、乾燥しないようにラップをして一次発酵に入れます。
一次発酵(40度:60分)
一次発酵は長めに取ります。
サクサク感を出すために、フーガスの二次発酵はとても短くします。
その分一次発酵でしっかりとイーストに活性を持たせてパンの旨みを作ってもらいます。
パンが美味しいのは素材の美味しさプラスアルファで発酵した風味の美味しさが加わるからです。
(もし時間がある場合はこのまま冷蔵庫で生地を一晩寝かせるとさらに美味しくなります。)
発酵の見極めは大きさが1.5~2倍くらいになっていて、ラップを開けた時にきちんとイーストの発酵したいい風味があることです。
分割・ベンチタイム
一次発酵の終わった生地は軽くガスを抜いてから二つに分割します。
生地を丸く整えます。
その後10分生地を休ませます。(ベンチタイム)
ベンチタイムと成形の関係
生地は分割してから休ませることで柔らかくなります。
成形をするにあたって生地が引き締まって固いままだと、うまく形が整えることはできません。
また、無理に生地を伸ばそうとしても生地が荒れてしまい仕上がりのパンに滑らかさが損なわれてしまい、残念な仕上がりになってしまいます。
今回のように薄く伸ばしたり、複雑な形にするときは特に長めにベンチタイムをとって十分に柔らかくなったところで、成形をするのが綺麗に仕上げるポイントになります。
成形
ベンチタイムが終わった生地は、綴じ目を上にした状態で直径20cmくらいの円形に広げていきます。
綿棒を使って上下左右同じ力で生地を広げていけば、理論的には円になります。
しかし、慣れていないと思うように形が整わないこともあります。
そういうときは、手を使って形を整えても全然OKです。
円形にできたら、半分にスライスしたオリーブをのせて、生地で包んでいきます。
葉っぱの形になんとなく整えて切り込みを入れていきましょう。
切り込みを広げたら成形完了です。
生地の成形が完了したら、二次発酵させます。
サクサクした食感を出したいので、室温で15分ほどさせればOKです!
焼成(230度:20~23分)
生地を焼く前に表面にオリーブオイルを塗って、その上から塩を振ります。
(塩っ気のある具材を包んで作る場合は塩は振らなくても大丈夫です。)
焼く前に生地の表面に油脂を塗ると、その部分が揚げ物のような感じでパリッと仕上がります。