パンは発酵食品なので、寝かせて発酵をさせる必要があります。
中種法やオーバーナイト法は生地を低温で長時間寝かせる作る製法ですが、一体どれくらい寝かせることができるのでしょうか。
これがわかればパン作りのスケジュールがより組みやすくなり、パン作りがもっと身近になるのではないかと思い検証してみることにしました。
比較する生地
- 1日寝かせた生地
- 2日寝かせた生地
- 3日寝かせた生地
- 4日寝かせた生地

全て同じ生地で仕込み、変えるのは寝かせる期間だけにします。
発酵期間が長いほどイーストの量も少なくできるのですが、今回はその調整は無しでいきます。
ちなみに今回のレシピがこちら。
材料 | ベーカーズ% | 1斤分(g) |
強力粉 | 100 | 250 |
砂糖 | 8 | 20 |
塩 | 2 | 5 |
イースト | 1.2 | 3 |
水 | 68 | 170 |
無塩バター | 8 | 20 |
焼成前の生地の状態
1日、2日寝かせた生地

ストレート法で作る生地よりもしっとり感があって触っているだけでもちもちしているのがわかりました。やっぱり生地は短い時間で作らずに寝かせたほうが水分をたくさん抱えこむことがわかります。
3日、4日寝かせた生地

寝かせる期間が長くなるほど生地が水っぽい感じがしました。まるで直接水を触っているような感覚です。寝かせる期間が長すぎると反対に離水が起こるようです。手にもべたべたくっつくのでちょっと扱いにくいです。
完成品の違い

1日、2日寝かせた生地
1日と2日寝かせた生地ではそこまで大きな違いを感じることができませんでした。小麦の風味もするし、もっちりしっとりしていて美味しいパンに仕上がっています。
翌日食べてみても、パサつきをほとんど感じることなく老化もしにくいパンに仕上がったなという印象です。
翌日食べてみても、パサつきをほとんど感じることなく老化もしにくいパンに仕上がったなという印象です。
3日寝かせた生地
一口目の印象はすこしパサついた感じでした。寝かせる期間が長すぎると反対にパサついたパンになってしまいます。
また、パンの甘味も弱くなっていて、反対に塩気を強く感じます。
発酵期間が長くなるほどイーストが糖分を分解してしまうので、そのせいで甘味が弱くなっていたんだと思います。
また、パンの甘味も弱くなっていて、反対に塩気を強く感じます。
発酵期間が長くなるほどイーストが糖分を分解してしまうので、そのせいで甘味が弱くなっていたんだと思います。
4日寝かせた生地
これは結構パサパサしていました。そして小麦の風味も薄くて、とても味気ない感じです。
食べていて若干イーストの香りも気になります。寝かせる期間が長くなるほど素材の香りや旨みが薄くなって行くようです。
食べていて若干イーストの香りも気になります。寝かせる期間が長くなるほど素材の香りや旨みが薄くなって行くようです。
検証結果

パン生地を寝かせて美味しく食べられる期間の目安は48時間でした。
1日寝かせた生地と2日寝かせた生地では大きな変化がなく、味の優劣も無いように感じました。
作った生地は2日後までなら美味しいパンが仕上がると思います。
しかし、それ以上寝かせると生地に離水が起きてパサついた仕上がりになります。
また、発酵期間が長いほど生地中の糖分が少なくなり甘味の少ないパンになってしまいます。
編集後記
今回の検証を参考にパン作りがもっと手軽になったり、何かの参考になれば嬉しく思います。
私自身も本で読んだり何かの情報で見るだけだったので、実際にやってみてどんな違いがあるのか詳細に理解できました。
本当にパン作りは奥が深いし、実験することがまだまだたくさんあるように思います。また一つパンについて知れたので、とてもいい機会になりました。
私自身も本で読んだり何かの情報で見るだけだったので、実際にやってみてどんな違いがあるのか詳細に理解できました。
本当にパン作りは奥が深いし、実験することがまだまだたくさんあるように思います。また一つパンについて知れたので、とてもいい機会になりました。
完全感覚ベイカー