このパンの特徴

同じ生地を焼き時間と温度を変えるだけで全く味わいが違うことを理解できる内容になっています。
パンは低温でじっくりと焼き上げると水分が多く生地に残るのでよりしっとりとした食感に仕上がります。
反対に高温で長い時間焼けば水分が多く飛ぶので軽い食感に仕上がります。
どんな食感に仕上げたいかで焼き時間と温度の調節ができるようになると、もっと自分が作れるパンの幅も広がっていきます。
3つのポイント
1.焼き色をなるべくつけないようにする材料の配合
テーマとしては、一つの生地から白いパンと焼き目のついたパンを作っていきます。
白いパンを仕上げるのに一番大切なのはや焼き方ですが、それと同じくらい焼き色がつきにくい生地を作ることが大切になります。
具体的には水飴を使うことで上白糖を使った時よりも焼き色を抑える効果があるので、水飴を使う生地について知っていただけたらと思います。
2.焼く温度と焼き時間の調整について
白パンの大きな特徴はしっとりしていて柔らかいところです。ねっとりもっちりした食感に仕上げるためには、温度を低く設定して焼き色がつかないすることがポイントになります。
また、しっとり感の決め手は焼く時間です。焼き時間を短くすることで水分が生地中に多く残るので柔らかいパンに仕上げることができます。
通常の焼きこむパンと違う点もあるので、それを解説しています。
3.焼き込むパンと焼きこまないパンの特徴
焼き込むパンは程よく水分が飛んだパンになるので、口に入れた時に生地が吸い付くような感覚があります。いわゆる口どけの良いパンになります。
同じ生地でも焼きこみかたによって味わいが違ってくるのでその面白も知っていただきたいと思います。
材料(8本分)(baker’s%)
- 強力粉 240g(80)
- 薄力粉 60g(20)
- イースト 3g(0.7)
- 塩 6g(2)
- 水あめ 18g(6)
- 牛乳 210g(70)
- バター 15g(5)
作業工程
生地をこねる
材料のバター以外をボールに入れてひとまとまりになるで混ぜていきます。
ひとまとまりになったら、作業台に生地を出して体重を込めるようにしてこねていきます。
こねていくうちに生地にまとまりと弾力が出てくるようになります。

バターを入れてからさらに10分ほどこねる
一次発酵
40℃で45分発酵させます。

(季節やその時の室温などによっても時間は変わります。)
発酵の見極めは生地の大きさが発酵前と比べて1.5~2倍の大きさになるまで膨らませます。
分割、ベンチタイム
発酵が終わった生地は軽くガスを抜いた後に、1個あたり70g約分割します。
分割ができた生地は楕円形に整えて、15〜20分間のベンチタイムをおいた後に成形をしていきます。
5.成形

生地は閉じ目を上にしてからそのまま楕円になるようにつぶします。(12×7cmくらいの大きさが目安です)
楕円形になったら、生地を三つ折りにしてからそれを更に半分に折ります。
今回の生地は固めなので閉じ目が開きやすくなっています。開かないようにしっかりと閉じましょう。

長さが15cmになるまでコロコロと転がして伸ばしていきます。
長さが出たら閉じ目が下になるようにして天板に並べます。

6.二次発酵
30度で40分発酵させていきます。
発酵の見極めは生地の大きさが1.2倍くらいに膨らんで、表面の生地が少し緩んでいる状態がベストです。

7.焼成
黒コッペ 210℃で余熱をしたオーブンで14分焼きます。
白コッペ 140℃で余熱したオーブンで16分焼きます。