「同じ釜の飯を食った仲」と言うように、食事というのは人との仲を深めるのにとても大切な行為です。
それ故に、食べ方が汚かったり、音を立てて食べたり、食事の作法ができていない人を前にすると、
「この人と仲良くなるのは難しいな」と感じてしまうこともあります。
食事の作法について、今回は箸をきちんと使えない人について、思うことを言及していきたいと思います。
私も箸がきちんと使えなくて恥ずかしかった。
こんな記事を書いている私自身も、実は数年前まで、箸の持ち方が間違っていました。
両親が共働きで忙しかったこともあり、私は両親から箸の持ち方について教わった記憶がありません。
また、私の家庭はそこまでしつけに厳しい方ではなかったと記憶しています。
箸の持ち方以外にも、勉強や宿題などの学校の課題についても、口うるさく言われた覚えがあまり無いのです。
子供の頃は箸がもてていなくても、食べ方が汚くても、あんまり気にしたことはありませんでした。
しかし、大学生や社会人になってからは(特に女性とデートをするときは)食事の仕方に気を配るようになりました。
次第に、箸の持ち方が間違っているということは私にとってのコンプレックスになりました。
その時、いつも思っていたことは
「なぜ箸の正しい持ち方をしつけてくれなかったのだろうか!」ということ。
わたしは何度も持ち方を直そうと試みたことはありました。
しかし、意識して箸を使っていても気付けば間違った持ち方に戻っていて、何度も挫折を繰り返しました。
だから、誰かとご飯に行くときはなるべく手元を見られないように誤魔化して食事をしていました。
何歳になっても箸の持ち方は直せる
実は私が箸をきちんと使えるようになったのは25歳を過ぎてからのことです。
ちょうどその時、食に携わる仕事に転職をしようとしていました。
それをきっかけに、箸くらいきちんと持てていないとかっこ悪いと思い、一念発起して、持ち方を矯正しました。
矯正するときのコツは常に意識することです。
違った持ち方で掴んだ食べ物は、正しい持ち方で持ち直すまで口に運ばないという強い信念を持って食事をしました。
意識さえしていれば、食べるスピードは遅くてもきちんと食事にはなりました。
よく考えてみれば、箸を使う文化がない国の人が日本に憧れて箸を使えるようになったとしましょう。
実際にそういう人はたくさんいます。
日本人であっても、いくら小さい頃からの習慣が体に染み付いていても、箸の持ち方を正しく変えることは何歳になってからでも可能であるはずです。
箸が使えない人を見て思うこと
まず、きちんと箸を使えていない人を見ると、「育ちがあまり良くないのかな」と思ってしまうことがあります。
もちろん、育った環境は人それぞれなので、それをとやかく言おうとは思いません。
それでも、大人になってきちんと使えていない人を見ると、「自分に甘い人なのかな」とも思ってしまいます。
箸の持ち方を直すタイミングなんて食事の回数分だけあるわけで、今まで幾らでもチャンスがあったはずです。
それなのに、今までずっと直さないできた。
そんな人は自分に甘いとしか思えないですし、きっとその人に子供ができても、箸の正しい持ち方は教えないでしょう。
そして、いつかその子供が思うことは、
「なぜ箸の正しい持ち方をしつけてくれなかったのだろうか!」ということ。
箸がきちんと使えないことは、子供にも伝わって行くことだと思います。
意識していれば必ず直る!
この記事を読んでいる人の中には箸の持ち方を直したいと思っている人もいると思います。
厳しい表現もいくつか使ってしまいましたが、箸の持ち方一つ変わるだけで、食事はだいぶ楽になるし、箸を使いこなせると今までとは比べ物にならないほど器用に箸を使うことができます。
ただ一つ最後にアドバイスをするならば、
「あきらめないで、できるまで努力することです。」
そうすれば必ず正しく使えるようになります。