パン作りにおける牛乳の特徴

パンのレシピには牛乳を使うものがたくさんあります。それらの牛乳を使ったパンはどんな仕上がりになるのか、また使うときのポイントをこの記事では案内したいと思います。

牛乳の最大の特徴は芳醇なミルクの風味です。

私が牛乳を使う時は風味豊かな生地を作りたい時に使うことが多いです。具体的にはクリームパンやメロンパンのようなスイーツ系のパンの時に使います。

牛乳を使うことでほのかに甘く鼻に抜けているミルキーな風味をパンにまとわせることができます。

牛乳生地をのそまま焼いたミルクパンもほのかな甘みの美味しさがあるし、個人的には牛乳生地のドーナツがオススメですね。

牛乳には生地を引き締める効果があり

そして、牛乳を使った生地の食感はしっかりと噛み応えがある引き締まったパンに仕上がります。

なぜかというと、牛乳は水分以外にも乳脂肪やタンパク質を含んでいるからです。

それらの成分には生地を引き締める効果があるのです。

編み込みのパンや模様をしっかりとつけたいパンの時に牛乳を使うことでくっきりとした形を出すことができます。

牛乳を使うと焼き色が濃くなる

牛乳に含まれるタンパク質は小麦中のデンプンと一緒に加熱されるとメイラード反応という化学反応を起こします。

この現象はうなぎにタレをつけて焼くと美味しそうな焼き色がつくのと同じ現象です。

簡単に言うと

タンパク質×糖=美味しそうな焼き色

ということです。

牛乳を使うパンはほかのパンよりも美味しそうな焼き色をつけることができるのです。

反対にあんまり焼き色をつけたくないパンには牛乳は向かないということですね。

牛乳を使うときの注意点

牛乳は全てが水分ではありません。

牛乳のうち約10%が乳脂肪とされています。

つまり、イーストや小麦粉が利用できる水分は加えた牛乳の量の90%だけということになります。

ここで注意が必要なのが、水を使うレシピそのままに牛乳を使ってしまうと、レシピよりも水分の量が10%も少なくなってしまいます。

これは、小麦が必要な量の水分が利用できないので、乾燥していてパサついたパンに仕上がってしまいます。

こねるときも固くてこねいくいので、グルテンが十分にできないということも考えられます。

また、イーストも水分が少ないと発酵が弱くなるので、膨らみにくいパンになったり、発酵した風味が少ないパンになってしまいます。

水を使ったレシピを牛乳に置き換える方法

牛乳を水の代わりに使う時には水の量の1.1倍の牛乳を使います。

例えば水を100cc使うレシピなら、牛乳は110cc

110ccの牛乳のうち、10%が脂肪分なので、

脂肪分11cc、水分99ccということになります。

多少の誤差はありますが、本来のレシピの水分量に近づけることができます。

反対に牛乳を使うレシピの代わりに水を使う時は牛乳の90%量の水を使うとほぼレシピ通りの水分量になります。

この点を注意するとどんなレシピでも、水と牛乳を使い分けることができますよ。

まとめ

  • 風味豊かな生地にしたい時は牛乳を使う
  • 焼き色をしっかりつけたいパンは牛乳を使う
  • 牛乳の水分量は90%、水の代わりに使うときは1.1倍の量を使う

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