全体がサクサクしていて砕けるような食感が特徴のパイ。
外側がサクッとして、内側がふんわりとしたクロワッサン。
どこが似ているようで全然違う2つの生地をわかりやすく解説していこうと思います。
この記事を読めばパイとクロワッサンについての理解が深まり、より食べることが楽しくなると思います。
食の雑学の一つにしてみてください。
違いその1:発酵の有無
大きく違うポイントは発酵の有無です。
パイ生地は発酵させずに作るので、素材の味わいがダイレクトにします。
一方でクロワッサンは発酵させて作るので、発酵した複雑な風味が生地にプラスされます。
つまり、クロワッサンを作るときは「発酵」をきちんとさせることが美味しさのポイントになります。
また、この発酵の有無が二つの作り方や仕上がりの違いに大きく影響していきます。
違いその2:水分量
クロワッサンは発酵させる生地なのでパイよりも多く水分を必要とします。
イーストが発酵するためにも水分が必要になるし、生地にある程度の柔らかさがないと発酵したとしても、膨らまなくて重たい食感になってしまいます。
発酵して気泡をたくさん含んだ軽さと、水分を含んだしっとり感がクロワッサンの最大の特徴になります。
一方でパイはクロワッサンほど水分を必要としないので、生地に密度があって全体がサクサクしていて砕けるような食感になるわけです。
違いその3:小麦粉の種類
サクサク感の違いは小麦粉の種類も大きく影響しています。
クロワッサンの主原料は強力粉(または準強力粉)であることに対して、パイの主原料は薄力粉です。
強力粉はグルテンの量が多くて水分もたくさん含めるのでボリュームが出て、もちもちした食感になります。
一方で薄力粉はグルテンが少なくてボリュームも出にくく、サクサクした食感になります。
違いその4:バターの量
パイに使うバターは小麦粉に対して75%前後であることに対して、クロワッサンの場合は50%前後です。
パイはサクサクした食感を必要とするのでクロワッサンよりもバターを多く折り込みます。
(パイ生地は一般的には3つ折りを6回するのに対してクロワッサンは3つ折りを3回で作ります。)
クロワッサンは折り込む回数が少なくても、発酵してできる気泡が生地の軽さになるのでバターが少なくて良いのです。
まとめ
クロワッサンは生地を発酵させて作るので、外がサクッとして中はふんわり。
パイは発酵させないので生地全体がパリパリ。