卵を使った生地の特徴

手作りパンの醍醐味と言ったら、焼きたての一番おいしい状態を食べられることではないでしょうか。でも手作りのパンの唯一の弱点は添加物などを使っていないために次の日には硬くなりやすいということです。

せっかく愛情込めて作ったパンならいつまでもおいしく柔らかく食べたいと思いますよね。そこで今回の記事ではパンをいつまでもやわらかく仕上げるポイントをご案内していきます。

柔らかさをキープしたいなら卵を配合すべし!

柔らかく仕上げるのは卵を使うと効果的なのですが、その理由は卵の特性にあります。

卵には水を油をくっつけてくれる力がある。

卵黄に含まれているレシチンという成分には乳化作用があります。簡単にいうと、本来混ざり合わないはずの油と水を結びつけてしまうということです。

分かりやすくいうと、マヨネーズです。マヨネーズも油と水(酢)を結びつけることで、常温でも蒸発することなく、いつまでもしっとりした状態をキープできるのです。卵を使った生地はパンの中でもマヨネーズ状の水と油が混ざり合ったものができるからこそ、いつまでもしっとりと柔らかい生地になるのです。

パンが硬くなる原因はたった一つ、それはパンの中の水分が抜けていくことなのです。だからこそ水分を逃がさない配合にしてあげれば柔らかさをキープしたパンに仕上がるのです。

卵を使うと焼き色もしっかりとつくようになる。

焼きあがってオーブンから取り出したパンが、白くてあんまり焼き色がついていなかったら、少しがっかりしませんか?パンを「おいしそう」と思うポイントって焼き色がきれいについているかどうかだと思います。

卵の正体はタンパク質です。お肉やお魚とおんなじタンパク質。お肉も魚も焼くと茶色く焼き色が付きます。タンパク質は焼くと褐色になるのです(メーラード反応)。この褐色はタンパク質がおいしい状態になったよーっていうサインなんですね。だから、卵の入ったパンはきれいに焼き色がつくのです。

でも、この焼き色は生地に卵を混ぜ込まなくても、上に塗ってあげるだけできれいな焼き色を付けることができます。バターロールなどはよく塗り卵をして焼き色をきれいに見せていますね!

卵の生地の使い分け

では、ここまで読んでみて卵ってすごいことはお分かりいただけたと思います。でも、すべてもパンに卵が向いているかというと必ずしもそうではありません。卵はよくも悪くも豊かな風味があります。シンプルでプレーンな味わいに仕上げたい食事パンでは、卵の風味がかえって全体の味のバランスを崩してしまうこともあります。

卵の多すぎる生地は極端に言うとシュー生地のような風味が豊かで、もちもち感よりも歯切れの良さが前面に出てきます。例えば食パン1斤分がシュー生地でできていたら、食べるのは結構つらいと思います。

その一方で甘いものや程よく水分を含んでいるクリームパンなどのスイーツ系のパンとはとても相性がよく、贅沢な風味のパンに仕上がります。また、スイーツ系のパンは焼きたてを食べるというよりも、少し冷めた状態で食べるのが普通でしょう。

まとめ

卵の使う生地は、硬くなりにくく、焼き色が付きやすい。冷めてもおいしく食べれらるので、スイーツ系のパンと相性が良い。

風味が豊かな分、シンプルに仕上げるパン、固焼きパン(バケットなど)には向かない。